今日はジャガーXE Sの加速性能を定量的に見ていこうと思います。加速性能はトルク、馬力、車両重量という定量的なものに加えて、トランスミッションとかとの兼ね合いなどもあって複合要因で決まるものだとは思います。
今回はカタログ値で計算が可能な、トルクウェイトレシオ(車両重量(kg)÷トルク(kgf・m))とパワーウェイトレシオ(車両重量(kg)÷馬力(ps))を用いて、各車のポジショニングをしていきたいと思います。
ちなみに、カタログにはよくトルクが(N・m)で記載がありますが、kg同士で割り算したほうがいいと思いますので、Nをkgfに変換(0.101972をかけて)して算出しています。
どうしても毎年マイナーチェンジなので微妙に変わっていたりするので、現時点でネットで情報収集できるレベルでの比較になっていること、各社の車両重量一つとっても乾燥重量か日本基準の車両重量かどうか明記がなかったりと完全にcomparableじゃない部分があるのはご承知いただけますと幸いです。
ちなみに基本的に1,000万円以下の値段で買える車を中心に選択してます。もちろんこれらの上に、ベンツのC63,C63S、BMWのM3、Alfa Romeo Giulia Quadrifoglio、ポルシェのマカンターボ、ジャガー XEのProject 8 モデルなどがいるのは言うまでもありません。ちなみに、ニュルのセダン最速はジャガー XEのProject 8 モデル で、AMG 63S 4Matic+でも破ることができませんでした~ そのモデルが普通に市販されているというのはある意味恐怖ですねw
上記の散布図の見方は、トルクウェイトレシオもパワーウェイトレシオも値が小さいほど速い方向になるので、左下にいればいるほど速い車ということになるかと思います。どちらかといえば、トルクウェイトレシオは停車時からの加速に効果があり、パワーウェイトレシオは馬一頭で、何キロの重量を運ぶかなので、重量が軽ければ軽いほどぐんぐん加速していきます。私は物理の専門家ではないので、感覚的な部分があるのはすみません。
いずれにしろ、一番左下にいるのが速いのは間違いありません。それでいえば、ベンツの新型C43が圧倒的なポジションにいます。これは少し驚きとともに、ベンツAMGの完成度の高さに驚きました。個人的にはエンジン音もC63のバフバフ、ドロドロっていう感じよりも、C43の回りきる感じのエンジン音のほうが好きだったりするので、C43クーペとかはすごく気になっていたりします。セダンのデザインがもう少しクーペライクなら・・・・。
次に来るのが、S5 Sportbackです。特にトルクウェイトレシオが優秀ですね。実際、0-100km/hの加速もC43と変わらない速さですから、トルクに寄せている感じでしょうか。パワーウェイトレシオという意味では、380馬力モデルのXE Sは次点の位置にいます。やっぱりかなり高性能と言えるでしょう。
個人的に驚きだったのは、人気のマカン GTSなどは結構後ろのほうにいます。やっぱり車重が結構あるのが効いている感じがします。それは車格が大きい、ギブリやかつての640iグランクーペなども同じことが言える気がしました。
続いて、各車の0-100km/hの加速タイムを集めてみました。多くのモデルは公式にタイムを公表していないので、ネットで集めたものなのでご参考と思ってください。ちなみに、IS350は一説では4.9秒というのもあったのですが、私が試乗した感じではそんなに速い印象がなかったので、諸説の中でイメージ感の5.5秒くらいとさせて頂きました。
結局、0-100km/hタイムは、欧州仕様車の値だったりしているので、ご参考という感じだとは思います。
車種名 | 0-100 |
Audi S5 Sportback | 4.7秒 |
Mercedes-Benz C43 | 4.7秒 |
Jaguar XE S | 5.0秒 |
BMW 440i GranCoupe | 5.0秒 |
Jaguar XE S 2017 | 5.1秒 |
Porsche Macan GTS | 5.2秒 |
Jaguar XF S | 5.3秒 |
BMW 640i GranCoupe | 5.4秒 |
Lexus IS350 | 約5.5秒 |
Maserati Ghibli | 5.5秒 |
VW Arteon | 5.6秒 |
AlfaRomeo Giulia Veloce | 5.7秒 |
こうやってみると、Audi S5 SportbackとC43は少し抜きに出ているでしょうか。XE-Sや440iグランクーペが次点のポジションです。
ただ、正直このくらいの差であれば、街中で並走してもほぼ差は出ないと思います。これまで並走した中で圧倒的に加速で差があるなと感じたのは、フェラーリの458は明確に差がありました。
それ以外に、X6 M(0-100km/h:4.2秒)、718ボクスターのGTS( 0-100km/h:4.6秒 )とは並走しました。X6 Mは本当にじわじわ差がつく感じでしたが、確実にX6 Mのほうが速かったです。718ボクスターはマニュアル
( 0-100km/h:4.6秒 ) かPDK(0-100km/h:4.1秒 ) かがわからなかったですが、正直直線の加速は完全に互角でした。全く車間距離が変わらなかったので、本当に差がないように思えました。もちろん、車重は200kg以上軽いですし、トルクや馬力はほぼ変わらないので、停車時からよーいドンや峠などでは718のほうが全然速いとは思います。
ただ、一つ言えることは、十分に速い車です。そしてエンジン音ならこのカテゴリーでNo.1だと思います!
最近の馬力競争は少し辟易していて、正直今のXE-Sくらいあれば十分だと思います。そこに開発費を費やすなら、これくらいの性能でいいので音を各社追及してほしいなと思っていたりします。
いずれにしろ、ファミリーカーであれば、ほぼ最速の域にいると思いますし、この車の加速性能には日々満足しています。もちろんもっと速い車はたくさんあると思いますが、価格、速度、音、車の雰囲気、人と被らない等、様々なバランスが最も取れた車の一つだと思います!!
掛け目なく、本当にいい車だと思います!!
本当にバランスのとれたいい車ですね。
特に、車の雰囲気、人と被らない点がすごく気に入ってます!
この車の良さを皆さんに知ってもらいたいですが、でも決して台数が増えてはほしくない複雑な心境になります(^^;;
ゆうさん
バタバタで返信が遅くなってしまって、失礼しました。
おっしゃるとおり、本当にバランスのとれたいい車だと思います。
人と被らず、変に下品でもなく、それでいて音もよく、走りもよく、値段も背伸びすれば頑張れる。
そんな車だな~と思います。
確かに台数は増えてほしくないですねw
でも、340馬力はもう増えようもないですから、少しだけ安心していたりしますw