先日、待ちに待った新しい財布がついに納品されたのですが、その話をTwitterにあげたところ、新しい財布に対する反応と同じくらい、ココマイスターのシェルコードバンに関して、多くの方からご質問を頂いたので、ご紹介したいと思います。
私が持っていた財布は、ココマイスターのコードバンの中の『シェルコードバン・スタンフォード』というものになります。
コードバンの中でも最も歴史と伝統のなるメーカーであるホーウィン社がつくるコードバンにだけ、「シェルコードバン」という名称が付されます。
そのシェルコードバンを表面だけではなく、裏面も含めた全面に使った財布が、スタンフォードになります。
私が所有しているのは、ボルドーワインという、渋めの赤紫色の財布でした。確かに、色合いはすごく美しく、初めて手にしたときは、光沢も含めて素晴らしかったです。
そして、この財布の最大の特徴は、やはりその手触り感です。表面のシェルコードバンは、本当に手になじみ、これほどまで触り心地のいい革を手にしたことはないかもしれないです。
財布の構成ですが、札入れが一つに、カード入れが上段に6枚、下段に8枚の14枚に加え、小銭入れがファスナーでついていて、フリーポケットも2つと比較的大容量です。
大容量ゆえに、フルで物を入れると結構な厚みになってしまうのが難点かもしれません。それともう何点か感じたことを記載したいと思います。
1.カードの取り出しにくさ
カードが落ちないようにということだったかもしれないのですが、正直、カードを取り出すのはかなり固いです。そこは結構不便に感じました。
2.小銭入れのファスナーがもろい
革を保護するためだと思うのですが、金色のファスナーの取っ手が極めてよく取れます。私の場合、購入して1週間ほどで取れてしまったでしょうか。購入時にも比較的取れやすいですという話を頂いたので、意図的にそうしているということなのだと思います。
一方で、取っ手が取れるたびに修理に出すのも面倒なので、私はあきらめてファスナーを手で開けていましたw
3.経年変化をどう見るか
コードバンは、革のダイヤモンドと言われており、強度は牛革の2倍から3倍と言われています。一方で、表面の傷の入りやすさや水への弱さはかなりな感じです。購入直後はすごく丁寧に扱っていましたが、当然財布は日常で使っていくので、突然の雨、カバンの中での擦り傷など、結構痛みは早かったように思えます。
ここで、4年間使用した私の財布をご覧頂きましょう。
表面ですが、ご覧のとおり、相当数の傷がご覧頂けるかと思います。これをエイジングと言えば、エイジングなのかもしれないですが、個人的にはここまでになると単に汚いと感じてしまうかもしれません。
加えて、中心部分が白くモヤがかかっているように見えます。これも原因は定かではないですが、あまりきれいには見えないかもしれないですね。
裏面も正直あまり変わりませんね。全体的に擦り傷があることに加え、右下から真ん中にかけて白くモヤがかかったように見えます。
最後に内部ですが、こちらも全体的に傷が目立ちますね。加えて、この財布の特徴でもある、裏面までシェルコードバンであることから、マチのところの痛みが結構激しいです。一番力のかかるところでもあるので、色落ちを含めて結構目立ちますね。裏面までコードバンの財布は珍しく、確かにこの革は外側に使う方が合理的かもしれません。
ファスナーも取れてしまっているのがお分かりいただけるかと思いますw
全体感として、非常に手触り感が良く、その点に関しては、少なくともこの財布の右に出るものを少なくとも私は知りません。
一方で、この財布は極めて扱いが難しいなと感じました。私のようにガシガシ使っていきたいタイプには少し厳しいかもしれないなと感じました。
少なくともカバンに泳がせるような使い方をしてはダメな財布だなと思いました。
これを真に使いこなせる方は、本当に紳士な方で、日々の生活に余裕が必要かもしれないなと思いました。
ただ、繰り返しになりますが、この財布ほど手になじむ財布は今まで経験したことはありません。それだけでも買う価値があるかもしれないです。